広島県警は放火殺人事件の口封じのため幼なじみをダンプトラックで生き埋めにして殺害したとして、無職の蔵本勘太容疑者(29)を殺人の疑いで検察に送致した、FNN(フジニュースネットワーク)が報じる(7月1日)。
広島県警は7月1日、無職の蔵本勘太容疑者(29)=広島市南区在住=を殺人の疑いで検察に送致した。フジニュースネットワークが報じた。蔵本容疑者は2026年3月、三原市内の会社敷地内で幼なじみの徳田雅樹さん(29)をダンプトラックから約2トンの土砂をなだれ込ませて生き埋めにし、殺害した疑いが持たれている。
事件の経緯はこうだ。調べによると、蔵本容疑者は徳田さんが敷地内に掘られた穴の中で作業をしている隙を見計らい、突然ダンプトラックを操作して大量の土砂を投下したとされる。現場近くの防犯カメラの映像には2人が連れ立って敷地に入る姿が映っていたが、その後立ち去る姿が確認されたのは蔵本容疑者ただ1人だった。蔵本容疑者は「やっていない」と容疑を否認している。
遺体が発見されたのは4月29日。徳田さんが以前、鉄工業を営むために借りていた三原市内の会社敷地内で、捜査員がスコップを使って掘り起こした。遺体の腐敗が激しく、司法解剖では死因の特定には至らなかった。死亡推定時期は3月初旬から4月初旬とみられている。
この凄惨な生き埋め殺人の背景には、別の重大事件が潜んでいた。警察が徳田さんの遺体を発見するきっかけとなったのは、2026年2月16日に東広島市内で起きた放火殺人事件の捜査だった。この事件では、蔵本容疑者のおじでリフォーム会社社長の川本健一さん(49)が自宅で首を刺され、さらに自宅に火を放たれて死亡した。川本さんの妻(50代)も火災で負傷しており、警察は殺人・殺人未遂・現住建造物等放火事件として捜査を進めていた。
この放火殺人事件の捜査過程で、徳田さんが容疑者として浮上。警察は蔵本容疑者と徳田さんが共謀して川本さんを殺害したとみている。蔵本容疑者はかつておじの会社に勤めていた。警察は、蔵本容疑者が事件への関与を知る徳田さんを「口封じ」のために殺害したと判断している。
事件の根底にあるのは、凄まじいギャンブル狂いによる金銭トラブルだ。捜査関係者によると、蔵本容疑者は昨年5月ごろからギャンブルにのめり込み、損失額は約8000万円にまで膨らんでいた。多重債務に苦しむ中、徳田さんから約700万円を借りていたとされる。さらに蔵本容疑者は、亡きおじの会社や取引先から計1000万円超を横領・詐取した疑いですでに別途起訴されており、その資金もギャンブルに充てていたとみられている。
4月に捜査が急進展した際、蔵本容疑者の車とみられる車両が遺体遺棄現場に向かい、わずか5分後に立ち去る姿が防犯カメラに捉えられていた。その直後、同方向に向かう覆面パトカーも確認されており、蔵本容疑者はすでに当局の厳重な監視下に置かれていたことがうかがえる。学生時代の知人は、蔵本容疑者について「クラスの中心にいる、ちょっとやんちゃなタイプだった」と証言している。広島県警は引き続き事件の全容解明を進めている。


